生命保険料 支払えない場合 支払が多い 税務署 の画像

生命保険料の支払いができない

Q.過去、業績が好調な決算期に決算対策として生命保険に加入をしました。

ところが今期は得意先が減り、業績が悪化しました。
決算期末に支払う保険料負担が大きいので支払いたくないのですが、何か良い方法はありませんか?

ただ問題があって、保険の対象になっている私(社長)が昨年糖尿病と高血圧症と診断され、今後の保険加入は困難な状況です。

ですので保険を解約すると保障がなくなってしまう事が気になっています。保険料の支払をせずに保障を残す様な方法はありませんか?

 

A:幾つかの対応策があります。

まずは御社とご家族のために、自身の健康に留意されて少しでも改善される様に努めてください。

さて生命保険については、幾つかの方法があります。

①まずは保険種類や保険会社によっては「払済」という方法を取る事が出来ます。これは保険料の払込を停止し、現在の解約返戻金を原資にして終身保険や定期保険に変更をする方法です。

この場合のメリットは、保険料負担がなくて保障が確保出来る事です。

デメリットとしては、保障額は当初の契約と比較をして減ってしまう事と、保険契約によっては払済時に洗い替えの経理処理を行う必要になり、場合によって多額の益金計上が必要になるケースがあります。

②次の方法としては、今の保険契約を他の保険商品へ「変換」する方法です。

これも保険会社や保険商品によって出来るケースと出来ないケースがありますので注意が必要です。

「変換」のメリットは保険金額を減らす事なく維持が出来る事と、変換後の内容によっては、貯まっている責任準備金が戻って来るケースがあります。

デメリットとしては、「変換後」の保険料負担が発生するので完全に保険料負担を止める事は出来ません。

③これらの方法以外に、保険期間の変更や払込期間の変更などによって対応出来るケースがあります。

今回のケースにおいては、保険契約の全部又は一部を解約する方法は健康状態を考えますとあまり得策ではないと思われますので、それら以外の方法でご検討されてはどうでしょうか?

ただこの部分については非常に高度な保険知識が要求されますので、お付き合いをされている保険屋さん以外にもセカンドオピニオンとして他の保険屋さんにもご相談される事をオススメします。

 

 

保険はどのくらいの金額までなら否認されないのか?

Q:顧問税理士から「保険に入りすぎ」と言われました。
当社では以前より、決算対策として積極的に生命保険を活用して経費を作っております。
先日も、決算前に生命保険に加入をして決算対策を行いました。
ところが、決算を組む顧問税理士からは「ちょっと保険に入りすぎですよ」と注意をされました。

じゃあ、どのくらいの金額までなら大丈夫なのか?と質問をしても顧問税理士からは明確な回答が得られませんでした。

一般的にどのくらいの金額までなら税務調査で否認されないのでしょうか?

 

 

A:残念ながら明確な基準はありません。

ご質問に対してのご回答につきましては、結論から申し上げますと過大な保険料について明確な基準はありません。役員報酬や役員退職金につきましては、同一業種・同一規模・同一地域における他法人と比較検討をして過大かどうかを判定すると税法では決められておりますが、保険料損金については明確な基準はありません。

ただ一つ言えますのは、保険に入る必然性(経済的合理性)が問われます。

・なぜその保険料支出になるのか?
・その保険料支出が必要な理由は何か?

この2点がポイントになると言えるでしょう。

高額な保険料支出が、法人経営において必要であるという「経済的合理性」があれば、保険料支払額に対する明確な基準がない以上は、税務調査において否認はし難いと言えます。逆の言い方をしますと、「経済的合理性」がなければ単に税金を安くするための行為であると認定される恐れがあるのも事実です。

たとえば、「加入した保険は万が一の事があったときに会社・社員・取引先などに迷惑をかけないためにこれだけの保障が必要だ。その保障を確保するためにこれだけの保険料になってしまった」という事が主張出来るかどうかは非常に重要だと思います。

保険を活用した決算対策は非常に有効な手段の1つではありますが、単に決算対策だけを意識するのではなく、その保障に対する必要性といった「経済的合理性」についても意識をして頂ければよいのではないでしょうか?

現在加入されている保険内容についての診断・分析ならびに経済的合理性に対する確認や、新たにご導入を検討されている方からのご相談も含めて専門スタッフが無料で対応しますので、お気軽にご相談下さい。

 

生命保険料が高いと税務署から指摘が?

Q:法人にて生命保険を活用して各種対策を実施しております。

先日も追加で生命保険契約を行ったのですが、顧問税理士より「あまりに保険料の支払いが多いと税務署に指摘されますよ」と注意されました。

実際にどの程度までなら生命保険料として支払っても問題ないのでしょうか?

 

A:保険料の支払いが多いと税務調査で否認される、という税理士も多いですが、過去に保険料の支払いが多いという事を税務調査で指摘されて、争われた事例があります。

この事例では、法人での課税所得約1億3,700万円に対して、損金として計上した保険料が約1億6,000万円、次年度は課税所得約1億3,600万円に対して、損金として計上された保険料が約2億6,000万円という内容でした。

支払い保険料については、当時のルールに従って適切に損金処理がされていましたが、税務調査の中で保険料損金として計上されている額が多いという事で、「同族会社の行為または計算の否認」を適用して否認をしたのです。

この処分を不服として、納税者側が国税不服審判所へ申し立てを行いました。結論を申し上げますと、国税不服審判所は納税者側の主張を全面的に認めて、税務調査で保険料を否認した税務署側の決定を退けました。

ポイントは以下の通りです。

・ この生命保険契約は、納税者側の福利厚生制度規定に定められており、全社員に周知徹底がされている事。

・ さらに契約時には、保険対象者に対して個別の署名捺印を取り付けており、保障制度として認知がされている事。

・ 税務署側は、保険契約時に代理店から渡された「決算対策シミュレーション」を根拠に、保険の加入は税を軽減させる目的であると主張するが、解約時の返戻金や保険加入による効果を検討材料とすることは、経営上必要なことであるので、「シミュレーション」があるからといって税軽減目的であると主張することは適切ではない。

 

これらのことを踏まえて、支払保険料として損金処理をしている金額が多いという理由だけで否認することは適切ではないと判断された事例です。

重要なことは保険を活用した対策において、適切な手続きを行うことと対象者に対して周知徹底をすること、そしてなぜ保険を活用するのか?という目的が明確になっていることがあげられます。

 

生命保険料と生命表の改定

生命保険の保険料を計算する際の基礎データとして、「標準生命表」というものがあります。これは、死亡率や平均余命(将来の生存期間の平均値)などを男女別、年齢別にまとめたもので、現在の日本においては、医療技術の進歩などにより長寿化が進んでいる現状に合わせる形で「標準生命表」が2018年に改定されました。

一般的には、定期保険などの一定期間を区切って死亡保障する保険は保険料が下がる傾向があり、医療保険やがん保険などの医療費等を保障する保険は保険料が上がる傾向にあります。ですので、一概に「標準生命表の改定=保険料が下がる」という訳ではありません。

すでに一部保険会社では新生命表を適用した保険料を提示していますが、これらを見ていると、法人経営者が多く加入している、いわゆる掛捨ての定期保険などは大幅に保険料が下がっているケースも見受けられます。

特に最近では、非喫煙者の割引や一定の健康状態を保っている場合の割引などもありますので、下記に該当する方は、既存契約を見直す事で大幅な保険料削減につながる可能性があります。

・禁煙をして1年以上経過している。
・最近、ランニング(マラソン)を始めた。
・ここ数年、ダイエットに取り組んで体重が以前と比べて5%以上減った。
・前回の免許更新でゴールド免許になった。

生命保険の場合は、年齢が上がると保険料は高くなります。ですが、今回の改定により過去に契約をした保険であっても見直しをすると保険料が安くなる可能性があります。さらに上記に該当される方は、新しい割引が適用出来るとさらに安くなる可能性がありますので、ご興味のある方は一度、弊社へお問い合わせ下さい。

 

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
現行の保険業法の改正等により変更となっている場合がありますことをご了承ください。
2014/4/17(Vol.1)、2014/8/25(Vol.33)、2015/9/17(Vol.134)、2018/2/5(Vol.264)