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保険屋が絶対に語らない保険のウソ

Q:法人生命保険に対するギモン

税理士から生命保険の提案を受けました。

税理士の説明では、
保険料の半分を経費に出来て、
解約したときには多くの返戻金があるから
メリットがあると勧められています。

ただ半分しか経費にならず、
しかも解約したときには
掛け金の90%程度しか戻って来ないのに
メリットがある様に思えません。

10%の損は、経費にする事で税金が
安くなる効果を考えれば、
十分回収出来ると税理士に言われました。

どうもだまされている様に思えるのですが、
本当にメリットがあるのでしょうか?

 

A: 「実質返戻率」は要注意です。

法人生命保険の設計書には、各保険会社ともに「実質返戻率」という数値が記載されています。保険会社によっては「税効果返戻率」など表現が一部違う場合もあります。

この数字は、支払保険料が経費になることで払わずに済んだ税金分を加味して、保険の効果を表している指標とされています。この「実質返戻率」「税効果返戻率」が100%を超えている時点で解約をすればメリットがあるとされています。

ですが、この「実質返戻率」は保険加入のメリットを正確に表している数字ではありません。その理由は下記の通りです。

・法人の所得額によって実効税率が変わるために、実効税率によって税金の軽減効果は変わります。そのために「実質返戻率」は変動するために設計書に書かれている効果は確定ではありません。さらには法人税減税の流れが強まっている昨今では、加入当時と比較をしてすでに税率が引き下げられている可能性もありますので、加入当時に受けた効果が出ていない可能性も十分に考えられます。

・支払保険料の全額が経費に計上出来る場合はまだ良いですが、ご質問者の方の様に半分が損金になる商品の場合には、残り半分の保険料を資産として計上します。資産計上する保険料部分については、会計上ではすでに税負担をした後で残った現預金で積立をしているのと同じなので、税を負担しています。すなわち、一方で税が安くなっている様に見えますが、もう一方では税負担をしているのと同じなので、差し引きをして効果を考える必要があります。

・保険を解約した場合には、その時点で計上されている資産額と解約返戻金との差額を益金計上する必要があります。その益金計上は何もしなければ課税対象になりますので、益金に対して課税されると「実質返戻率」の効果は全く得られません。

以上の事をまとめまして結論を申し上げますと、生命保険の設計書に書かれている軽減税額を加味した「実質返戻率」はその数値通りの効果が得らないケースが多くあります。生命保険を検討される場合には、シンプルに「幾ら支払って幾ら返ってくるのか?」が重要になります。

「実質返戻率」が正確な効果を表していないという事は、保険営業パーソンはあまり説明をしていないので、誤解をしている人が多くいらっしゃいます。今回の様にあまり保険に詳しくない税理士が適切な説明をしていないケースも見受けられます。

現在、加入されている生命保険について効果が十分にある内容かどうか一度、チェックしてみてはどうでしょうか?弊社では、現在加入されている生命保険契約のチェックは無料で行っておりますおで、お気軽にお問合せ下さい。

 

法人保険の正しい選び方

法人にて私の保障と退職金積立を
兼ねて生命保険を掛けることを
検討しています。

各保険会社の設計書を見ていますが、
どこも似た内容でどう判断すれば
良いか分かりません。

保険を選ぶポイントは
何を基準にすれば良いのでしょうか?

 

A:保険を選ぶポイントは幾つかあります。

同じ保険商品であっても、保険会社によって保険料や途中で解約した時に戻ってくる解約金の率が異なるために、より数字の良い保険商品を選びたくなります。保険商品を検討する際のポイントを幾つか列記しますので、保険を検討する際のヒントにして頂ければ幸いです。

・ 保険料

同じ保険期間で同じ保険金額であれば、保険料は安い方が良いと思われがちです。確かに掛け捨ての保険商品であれば、より安い商品の方がメリットはあります。ですが、決算対策やご質問者の様に退職金の積立目的で生命保険を利用する場合には、保険料の安い高いよりも、途中で解約した際に支払い保険料に対して戻ってくる解約金の率「解約返戻率」が高い方が良いケースもありますので、保険料の高い安いだけに意識をとらわれない様にしてください。

・ 解約返戻率

保険を解約した際に、その時点まで支払った保険料に対して戻ってくる解約金の率を表したのが「解約返戻率」です。多少保険料が高くても、途中解約時の解約返戻率が高い方がメリットは大きくなりますので、解約金があるタイプの生命保険については、途中解約時の解約返戻率が高いか低いかは非常に大きな検討ポイントになります。

・損金性

法人で契約する生命保険は、商品によって損金に算入出来る割合が細かく決められています。支払い保険料が全額損金になるタイプから、支払い保険料の1/2・1/3・1/4・一部の損金しか認められないものや、全額が損金にならないものまでいろいろな種類があります。ただ一つの傾向として、損金性が高いものは途中の解約返戻率は低くなり、損金性が低くなると途中の解約返戻率は高くなりますので、単に目先の損金率だけにとらわれるのではなく、キャッシュフローへの影響を十分に考慮しながら、目的が資金積立であれば損金率の低い商品も十分メリットがありますので、幅広く検討してみてください。

・ 機動性

法人で掛ける生命保険の場合、経営状況や経済環境の変化により、保険料を支払い続ける事が困難になる場合もあります。このような場合に保険を解約してしまいますと、保障がなくなるだけでなく、解約に伴って益金が発生するために不必要な納税が必要になるケースがあります。そのために「契約者貸付」や「保険証券担保融資」の活用が出来る保険会社の商品にしておく事が無難です。さらには大幅な赤字等で益金を計上しても構わないという場合には、保険期間の短縮や他保険への変換などを駆使すれば、保障を継続させながら現金化&保険料削減が可能になりますので、保険料・解約返戻率・損金性と合わせて保険商品を機動的に活用出来るかどうか?も確認しておかれる事をオススメします。

以上の様に、保険商品を検討するポイントは幾つかあります。もし保険商品選びに迷われた場合には、弊社にご相談下さい。複数保険会社の中から御社に最適な保険商品をご提案いたします。

 

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
法改正等により、現状とは異なっている部分がある可能性がありますことをご了承ください。

2014年7月7日(Vol.23)、2015年11月26日 (Vol.151)