節税と脱税の画像

脱税と節税の違いとは?

Q: 脱税と節税は何が違うのですか?

一般的に税金を安くすることを
「節税する」と言いますが、
「節税」と「脱税」は何が違うのですか?

さらに言えば、どこまでが「節税」で
どこからが「脱税」なのですか?

 

A: 節税と脱税は明確に違います。

「節税」とは?

所得控除や非課税制度を活用して税負担を軽減すること。

※大辞泉より引用

「脱税」とは?

納税義務者が故意に税額の一部または全部の申告をせず、納付を免れること。

※大辞泉より引用

簡単に説明をしますと「節税」は、例え税負担を軽減させる事が目的であったとしても、控除制度や非課税制度など法律で定められた範囲内で合法的にかつ適切に活用する事だと言えます。

これに対しまして「脱税」は、課税対象になっている事実の全部又は一部を隠して納税しない事だと言えます。なお脱税は刑事罰の対象となり、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金(脱税額が500万円超の場合はその相当額)又はその両方が課せられる事になります。

「節税」と「脱税」以外にも「租税回避行為」という概念もあります。

「租税回避行為」とは、

「合理的理由がないのに、通常用いられない法形式を選択することによって、結果的には意図した経済的目的ないし経済的成果を実現しながら、通常用いられる法形式に対応する課税要件の充足を免れ、もって税負担を減少させあるいは排除すること」

とされています

(金子宏著「租税法」より)。

脱税行為は、課税要件が充足されている事実を故意に仮装隠蔽する行為であるのに対し、租税回避行為は、法律上はあくまでも合法な取引を行なうことにより、課税されることを回避しようとする行為になります。

さらに節税が、法が本来予定している取引により税負担の軽減を図ろうとする行為であるのに対し、租税回避行為は、法が想定していない特殊な取引を行なうことにより税負担の軽減を図ろうとする行為であると言えます。

脱税は明らかに犯罪行為ですが、租税回避行為は解釈が非常に微妙な内容になります。いろいろなスキームで税負担を軽減する手法を検討される際は、複雑なスキームや、解釈や見解が別れる様なスキームにつきましては、他の専門家にもご相談される事をオススメいたします。

 

 節税の盲点

Q:資産の棚卸により節税出来ると言われましたが・・・

当社では、
今期より顧問税理士を変更しました。

新しい顧問税理士から、
貸借対照表に計上されている資産のうち
幾つかは損金計上出来るものがあると
指摘をされました。

資産の棚卸により節税が出来ると
言われております。

具体的にどういう事なのか
教えて頂けませんか?

 

A: すでにない資産は経費処理が出来ます。

貸借対照表上に記載されている資産のうち、すでにない資産は経費処理が出来ます。主なポイントは以下の通りになりますので、決算書の貸借対照表をチェックしてみてください。

1) 電話加入権

→過去に取得した電話回線を、通話料の安いインターネット回線等へ変更し、休止している回線があれば解約又は売却する事で損失を計上する事が可能になります。

2) 旧事務所などの保証金・敷金

→事務所移転をされた経験がある場合には、以前の事務所の保証金や敷金、駐車場の敷金が計上されたままになっていないかチェックしてみてください。

3) 保証協会付融資の保証金

→融資の返済とともに年々償却すべきものですが、償却されずに残っている場合やすでに返済しているのに残っているケースもありますので、チェックしてみてください。

4) 既に存在していない備品や機械

→使わなくなった備品や機械を処分したり売ったりして、既に社内には無いにも関わらず帳簿上はそのまま残っているものはありませんか?もし帳簿上には残っていて、実際にはない場合には経費計上が出来ます。さらに社内で使っていない備品や機械がまだ残っている場合には、処分する事で経費計上が出来ます。

5) 倒産先の売掛金や貸付金の残高

→回収不可能な売掛金や貸付金などのうち、経費に計上できるものを「貸倒損失」と呼びます。貸倒損失として認められるケースは次の通りです。

・会社更生法・民事再生法などの法律により、債権が消滅して回収不可能になった場合

・債務者の資産状況や支払能力などから、債権の全額が回収不可能と認められる場合

・売掛債権について、取引停止から1年以上経過するなど一定の事実が生じた場合

これらに当てはまらないケースであっても、内容証明郵便を出すなどの処置を講ずれば経費計上が出来るケースもあります。

※売掛金や貸付金の損金計上については必ず顧問税理士にご相談下さい。

以上が、中小企業において忘れられがちな経理処理になります。これらを丁寧に行えば節税になる可能性があります。今一度チェックをしてみてはいかがでしょうか?

法人税・所得税・相続税など各税に関する節税のご相談は、各税を熟知した専門税理士をご紹介しますので、まずはお気軽に弊社へご相談下さい。

 

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
法改正等により、現状とは異なっている部分がある可能性がありますことをご了承ください。

2014年6月2日(Vol.13)、2014年8月7日(Vol.31)