空き家の画像

「空家」を持っていると、固定資産税が高くなる?!

Q: 昔、両親が住んでいた家があるのですが、
両親の死後十数年、誰も住むことなく、
また貸す事も無く
空家のままになっています。

今度、空家の固定資産税が
上ると聞いたのですが、
どのようなことなのでしょうか?

 

A:適切な管理が行われていない空家等が防災、
衛生、景観等の地域住民の生活環境に
深刻な影響を及ぼしていることから、
空家問題に対処するために、
平成26年11月に
「空家等対策の推進に関する特別措置法」
(空家等対策推進法)が可決されました。

この法律は、国及び地方自治体は、
市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために、
必要な措置を講じるとされています。

空家対策のために講じる措置の一つに、
空家の除去等を促進するための
土地に係る固定資産税等に関する所要措置を講じることが、
今年の税制改正で審議されています。

以前、このメルマガの「固定資産税チェック」で
お話ししましたように、
住宅用地に係る固定資産税の課税標準額
(固定資産税等の税率を掛ける基になる課税価格)は
200㎡以下の部分は固定資産評価額の6分の1に減額され、
200㎡超える部分でも3分の1に減額されます。

すなわち土地上に家(居住しているか否かは問わず)が建っていると、
土地の固定資産税が安くなるということです。

これが、空家等対策推進法に基づく
必要な措置の勧告の対象となった
「特定空家等」に係る土地については、

住宅用地に係る固定資産税及び都市計画税の
課税標準の特例措置
(6分の1の減額や3分の1の減額)
の対象から除外するとしています。

・ 「特定空家等」とは

空家等の定義…建築物またはこれに付属する
工作物であって居住その他の
使用がされていないことが常態である者及びその敷地

特定空家等の定義…下記の状態にある空家等を指します

① 倒壊等著しく保安上危険となる恐れがある状態。

② 著しく衛生上有害となる恐れがある状態。

③ 適切な管理が行われていないことにより著しく景観が損なっている状態。

④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態。

昨年7月に公表された総務省の統計では、
平成25年10月1日時点で全国の空家は
820万戸もあり、
その中には廃屋になったり、
火災や倒壊の恐れがあったり、
またホームレス等のたまり場になっていたりする
住宅も少なくありません。

周辺住民にとっては深刻な問題です。

そのような住宅について各自治体が空家を調査し、
適切な管理が行われていないような
空家を上記の「特定空家等」に認定し、
是正するように「指導」「勧告」を行います。

それでも、「勧告」に従わない場合、
先の固定資産税の住宅用地の特例措置を
除外することになります。

特例措置が除外された場合、
年間の固定資産税は従来の5倍から6倍にはね上がります。

どの様な空家の状態が「特定空家等」に認定されるかはこれから、
各地方自治体が決めることになります。

・ 空家は資産ではなく負債…

今後、「特定空家等」に認定された空家は、
売却するしかないかと思われますが、
地方の買い手もつかない空家などは、
多額の保有コストがかかることになります。

不動産が資産である時代は昔で、
場合によれば負債になってしまうかもしれません。

所有されている不動産に関する有効活用や有効利用などについて、
専門のコンサルタントをご紹介することも可能です。

不動産に関するご相談につきましても、
下記よりお気軽にお問い合わせください!

 

空家対策の新制度

Q:父に先立たれた母が
田舎で一人暮らしをしていましたが、
昨年亡くなりました。

我々子供は都会で住んでおり、
もう実家には戻ることはないと思います。

しかし、今年から「空家」を持っていると、
固定資産税が高くなるということですが、
何か他に負担を軽減できる方法は有りませんか。

 

A.昨年3月2日配信分の本メールマガジンでも
記載しましたように、

適切な管理が行われていない空家等が防災、
衛生、景観等の地域住民の生活環境に
深刻な影響を及ぼしていることから、

平成26年に
「空家等対策の推進に関する特別措置法」が可決され、
倒壊等の危険性のある「空家」の除去を
自治体が命令することができるようになりました。

また、今年から勧告対象になった「特定空家」の土地について、
固定資産税の住宅用地に係る特例の適用対象から
除外する措置が設けられ、
年間の固定資産税が従来の4倍から6倍程度に
アップすることも考えられるようになりました。

そこで、「空家」所有者に対し「空家」の
除去の推進を税制面からバックアップすることを期待して
「空家に係る譲渡所得の特別控除の特例」
が平成28年度の税制改正で創設されます。

■ 「空家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の概要

<対象者>

相続の開始直前において被相続人の居住の用に
供されていた家屋やその敷地を相続した個人。

<家屋の要件>

昭和56年5月31日以前に建築された家屋
(マンションを除く)。

かつ、相続開始の直前において、
被相続人以外に居住していた者がいない家屋。

<譲渡時期>

平成28年4月1日から平成31年12月31日までの譲渡が対象。
相続時から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡が対象。

(ようするに、平成25年1月2日以降に発生した相続)

<譲渡対価の制限>

譲渡対価の額が1億円以内である。

<譲渡の形態>

以下の(1)か(2)のパターン

(1) 相続の時から譲渡の時までに事業、
貸付け、居住等せずに、なおかつ、
一定の耐震基準に適合している家屋の工事をして譲渡するパターン

(2) 相続から除去、譲渡の時まで、
事業、貸付、居住等せず更地にして土地を譲渡するパターン。

<控除の金額>

課税譲渡所得から3000万円を特別控除できます。

<その他の注意点>

(1) 適用を受けるためには地方公共団体等の証明が必要になります。

(2) 居住用の買換え等の特例の適用がある場合は、重複適用が可能とされています。

(3) 相続財産に係る譲渡所得等の課税の特例の適用がある場合には、選択適用になります。

田舎で子や親族と同居せずに一人暮らしをしていた、
父又は母が亡くなった後の実家を、
子供のいずれかが相続し、自ら住んだり、
お店等したり、貸家として貸したり、一切しなければ、
多分、家を耐震工事にすることはまずないので、
家を解体して更地にして売却すれば、
譲渡所得から3000万円控除してもらえ、
税負担が少なくなるということです。

ただし、この手法が使えるのは、
比較的不動産の売買市場が成立する
場所ではないかと思われます。

家を解体するまでに、
まず、買い手を見つけることから始めましょう。

 

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
法改正等により、現状とは異なっている部分がある可能性がありますことをご了承ください。

2015年4月2日(Vol.89)、2016年7月4日(Vol.195)