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医療保険が会社の経費に?

Q:会社の経費で医療保障が付けられる?

飛込みで営業に来た保険営業マンが、「医療保険が会社の経費で入れます。会社を利用すれば経営者の一生涯の医療保障を効果的に準備出来ます」と言っていました。

非常にメリットのある話の様に感じましたが、そんなウマい話が本当にあるのでしょうか?詳しく教えて頂けませんか?

 

A: 一部の保険会社・保険商品では可能です。

法人で契約をする医療保険について、一生涯の保障がある「終身医療保険」であっても、解約時の返戻金がゼロか若しくは少額しかない「終身医療保険」については、法人で保険料を支払った際には保険料の全額を損金計上出来る商品があります。

さらにこの「終身医療保険」の払込期間を10年などの短い期間に設定をしても、損金計上が出来る保険会社もあります。

この制度を利用すれば、法人で「終身医療保険」の保険料を負担し、その全額を損金計上しておいて保険料の払込が終わると、以後の保険料負担は一切ない上に医療保障は一生涯続きます。この払込が終わった「終身医療保険」を個人名義に変える事で、効率的に医療保障を確保する事が出来ます。

ただ、実際には高額療養費制度や入院期間の短期化により、医療保険は不要だという考え方もありますが、医療保険に加入するメリットは大きく分けて2つあります。

1つは最近の「終身医療保険」に付帯されている「先進医療特約」です。これは高度な先進医療を受けた場合に保障をしてくれる特約です。特に先進医療は健康保険の適用外であるために、数百万円の治療費がかかるケースも多くあります。なおこの「先進医療特約」の保険料は月額100円程度でありますので、少ない負担で大きな保障が得られることになります。

もう1つのメリットとしては、保険会社各社で「終身医療保険」の契約者向けに「セカンドオピニオンサービス」を提供しています。これは、体調の異変があった際に契約者であれば24時間365日、電話で医師に相談が出来るサービスです。あとは、実際の病院での治療や薬に疑問を感じた際、治療内容は薬に関して気軽に電話相談が出来るのもメリットです。通常、これらのサービスを個人で利用するには、月額5,000円程度の費用が必要になりますが、「終身医療保険」に加入していれば無料で受ける事が出来ます。

これらのことを考えますと、単に入院の保障を確保するだけが「終身医療保険」ではありませんので、法人を上手に活用して各種メリットを受ける事を検討されてみてはどうでしょうか?

「終身医療保険」に関する詳しいご相談は無料で対応しておりますので、下記のフォームまたはお電話にてお問い合わせ下さいませ。

 

反則金は経費に出来るか?

Q:先日、業務中に交通違反があり、警察から反則金の納付を求められました。

業務中の交通違反により支払った反則金は経費に出来るのでしょうか?

 

A.結論から申し上げますと税金計算上の損金に算入することは出来ません。

年末に向けて気ぜわしくなるこの季節、仕事で車を使っているとスピード違反や一旦停止無視、駐車禁止といった交通違反を犯してしまうケースも増えてくるのではないでしょうか?

たとえ業務中の違反であっても、会社は役員や従業員の反則金を支払う必要はありません。ただ役員や従業員の負担を減らすために会社が一部または全額を負担してあげるケースもあると思います。この場合、一般的な経理処理は次のようになると言われています。

<業務中の場合>

社用車などで役員・社員が運転中に交通違反を犯してしまい、その反則金を会社が負担をした場合には、「租税公課」という勘定科目で処理をしますが、税金計算上の損金に算入することは出来ません。法人税の確定申告時に別表で加算をすることになります。

<業務外の場合>

業務外の交通違反に対して、会社が反則金を支払った場合には、その反則金は従業員なら「給与」となり、役員であれば「役員賞与」という経理処理になります。なお会社が負担した反則金を、あとから当該役員・社員から徴収する場合には、一旦会社が立て替えたことになりますので「立替金」という経理処理になります。

役員賞与であれば経費にはなりませんが、給与であれば経費に計上することは可能です。ただし給与の処理となりますので、対象の個人においては源泉所得税の対象となる点は注意が必要です。

いずれにしても、税金負担は発生しますので、年末年始に向けてくれぐれも安全運転を徹底するようにしてください。

 

JCの活動費は経費に出来るか?

Q:後継者と目論んでいる長男をJC(青年商工会議所)に入会させて、人脈作りと新たなビジネスチャンスのきっかけになる事を目論んでいます。

JCに入会すると、入会金や諸費用以外に各種活動に関する交通費や宿泊費が発生します。

これらを事業上必要な経費として計上しても良いのでしょうか?教えてください。

 

A.JCに関する諸費用は経費に計上出来ません。

ご子息やご自身がJC(青年商工会議所)へ入っておられるケースは多いと思います。このJCの入会は、「仕事を受注するため」と考えておられる方も多いでしょう。実際にJCの活動には、交通費や宿泊費などの費用が多く掛かるケースがあります。

ですが、このJCに関する諸費用は経費に参入することは出来ません。実際に過去、JCの活動費を法人の経費に参入したことに対して争われた事例があります。

納税者側の主張としては、

・ JCの活動で組織運営を学ぶことで経営者の能力が向上するために教育研修費を兼ねている。

・ JCの活動を通じて得た人脈を元に仕事の受注につながっているなどの成果が出ており、販売促進費の側面もある。

・ JCの活動を通じて得た情報を基にして、新規事業の展開を行なっており、新規事業に関する調査費用の側面がある。

という主張を課税当局に行いましたが、課税当局側の見解は以下の通りでした。

・ JCの活動で組織運営を学ぶことは、あくまでもJCの活動目的を遂行するためである。

・ JCの活動を通じて得た人脈で仕事を受注したことは、JCの活動に付随する副産物であり、事業遂行上必要とは認められない。

・ JCの活動を通じて新規事業の展開を行ったとしても、JCの活動自体は社会の発展に関与するものであり、法人の事業遂行上必要があったとは認められない。

などとして、納税者の主張を退ける判断が下されています。

もしJCの活動費を法人の経費として計上していて、税務調査で否認されると役員賞与として認定され、法人での損金は不算入となり、法人税の納税が発生します。さらに個人は所得税の納税も発生し、かつ消費税の控除対象外ともなりますので、大きな納税が発生する可能性があります。

取引先拡大を目論んでJCに加入する方も多くおられるでしょうから、経費にならない事に対して納得できないという意見もあるでしょうが、課税当局の見解は上記の通りとなりますのでくれぐれもご留意ください。

 

領収証がなければ経費に出来ない?

Q:先日、顧問税理士から連絡があり当社に税務調査が入る事になりました。

その調査にあたりまして、事前に準備していると一部の経費について領収証を誤って破棄していたことが判明しました。

領収証がなければ経費として認められないのでしょうか?何か対応策はありますか?教えてください。

 

A.仮に領収証を紛失していても反論できる余地はあります。

春の税務調査の季節が来ましたので、早い会社ではすでに税務調査の事前連絡がきているかもしれません。

もし税務調査で指摘された経費について、領収書を紛失している場合は経費の計上は否認されるのでしょうか?

結論から申し上げますと、領収書は経費として計上ための必要条件ではありません。ですが、納税者側には経費が存在した事の立証責任はありますので、領収証を紛失している場合などは、支払先に再発行の依頼を行うなどの対応は必要になります。

実際に、領収証がない経費の計上について争われた裁判において、「納税者が損金の存在を立証する必要がある」「納税者が合理的に立証しない限り、その損金を否認されても仕方がない」という判決もあります。

ですから、税務調査において「領収証がない=経費に計上できない」と指摘がされたとしても、反論できる可能性は十分にあります。

ちなみに消費税については、領収証の保存は必要要件とされていますので、領収証がない場合には消費税の控除は出来ませんので注意が必要です。

もちろん、経費に計上するにはキチンと領収証を保管しておくのが前提ではありますが、万が一、紛失をしていたとしても反論が出来る余地があるという事を覚えていてください。

30万円未満の少額資産の定義

Q:先日、税務調査が入って
少額資産の一括償却について
指摘がありました。

一つ一つは30万円以下なのですが、
組み合わせて使用しており、
全体では30万円を超えています。

どうも指摘に
納得がいかないのですが、
実際はどうなのでしょうか?

 

A.青色申告をしている中小企業が取得した固定資産のうち、「30万円未満」で「1年間で300万円まで」のものであれば全額を取得した年度の損金に計上できるとされています。

ですが、この判定は少し微妙で、

・ 個別の機材がケーブル線等で繋がっている

・ すべてが一体となって機能している

・ 総額が30万円を超えている

という場合、どの様な判定になるのでしょうか?実際に個別の税務調査では、「一体として機能しており、価格が30万円を超えていれば一括で損金に計上出来ない」と指摘されることもあると聞きます。

実際にこの様な指摘に対して、裁判で争われた事例があります。この事例では、小売店のチェーンストアーに設置している防犯用カメラのシステムで、

・ カメラ

・ コントローラー

・ テレビ

・ ビデオ

・ ケーブル

で構成されており、1個あたりの価格は数千円〜数万円ですが、すべて一体で機能しているので全体で判定するとして税務調査で一括の損金計上が否認されました。

これを不服として、納税者側が裁判を起こして争ったのですが、裁判所の判断はそれぞれ独立した機能があり、個別に取引されているものであるので、全体を一つの償却資産として扱うのは適切でなく、それぞれを1つ1つの備品として処理をしても構わないという内容でした。

この少額資産については、全体を見るのではなく

・ 構造的、物理的一体性はどうであるのか?

・ 個々で独立した機能はあるか?

・ 単独で取引されることが通常か?

を考え、30万円未満の判定を個々に行なうべきということです。

もし税務調査で指摘される様なことがあれば、このメルマガの内容を思い出してキチンと調査官に主張をしてみてください。税務調査官が間違えているケースも十分にありえます。

 

 

保守料金の前払は経費になるか?

Q:決算前の対策として、翌期に毎月支払うものを
今期に前払することを検討しています。

この前払は、家賃や保険料は認められると
聞いていますが、コピー機等の保守料金は
どうでしょうか?

ある程度、台数があるので保守料金も前払して
今期の経費にしたいのですが・・・

 

A.保守料金については短期前払費用の対象にならない可能性があります。

節税手法の一つとして、家賃や保険料など、本来は翌期に支払うべき費用をまとめて今期中に支払って、今期の経費として処理をする手法があります。このようにまとめて支払う費用を「短期前払費用」と言います。

この「短期前払費用」については、毎月のサービス内容が「等質等量」であることが条件とされています。

家賃を支払うことで受けるサービスは、毎月同じ部屋で広さも形も変わりませんから「等質等量」であります。生命保険契約も、一度契約した内容は内容を変更しない限り同じ保障内容ですから「等質等量」となります。

逆に「等質等量」でないものとしては、税理士や弁護士の報酬とされています。税理士や弁護士の報酬は、毎月相談する内容や依頼する内容が異なりますので、「等質等量」とはなりません。

この様に考えますと、ご質問の「保守料金」についても受けるサービス内容が、毎月「等質等量」であるかどうか?がポイントになります。

例えばこの保守料金の中で消耗品に関する費用が含まれる様な場合には、毎月異なりますから「等質等量」とは言えず「短期前払費用」にすることは出来ないとされています。

ですから、翌期に払うべき費用を前期に支払う場合には、「短期前払費用」に該当する「等質等量」であるかどうか?をしっかりと見ておく必要があります。

特に注意しなければならないのは、ネット等の記事で「保守料金は短期前払費用に該当する」とされている記事も見かけますので、保守料金のすべてが「短期前払費用」に該当するわけではありませんので、くれぐれも個別の内容を見極める様にしてください。

 

修理費用が経費になるかならないかのポイント

Q:先日の大雨で近くの下水道が溢れ工場に被害が出ました。

被害の内容は工場の建物と中の一部の機械に及び、これらを修繕しなければなりません。

ただ被害にあった機械は以前より調子が悪く、この機会に根本的な修理を行う事を考えております。

この場合、修理費用はどこまで経費に出来るものなのでしょうか?教えてください。

 

A.修繕費は内容と金額によって経費の判断は分かれます。

建物等の固定資産や機械装置などを修理した際の費用は、その原因により修繕費として経費に計上するのか、または経費にならず資産計上として減価償却費の対象になるかが異なるとされています。

税法の規定においては、「災害等によりき損した固定資産につきその現状を回復する費用」が経費として認められるとされています。

例えば、豪雨や台風・地震等の自然災害によりき損した固定資産の原状回復に掛かる費用は修繕費として経費に計上できますが、機械設備等が経年劣化によりき損し、その修理する事によって対応年数が伸びる様な修理に掛かる費用は経費には計上出来ず、資産として計上する事になります。

あとは、実際に掛かる修繕費の金額によっても判断が変わるケースもあります。修繕費に掛かる費用が1回につき20万円未満であれば、経費に計上出来るともされています。

ですから、修繕費がすべて経費に出来るかどうかは、修繕の内容によりますが、

・ 単なる原状回復に掛かる費用を修繕費として経費に出来るかどうかは、その内容と金額により判断される

・ 通常の維持管理に該当するものは修繕費として認められる

と言えるでしょう。

ですので、今回のご質問については、災害により被害を受けた部分の修繕については経費に出来ますが、その部分以外の機械に掛かる修繕費用は、その修繕により対応年数が伸びる修繕であり、原状回復のための費用ではなく経費に認められない可能性が高いと思われます。

実際に固定資産を修繕する場合には、修繕費用の見積が出てきた時点で顧問税理士や所轄税務署に、経費になるのか資産として計上するのかを確認される事をオススメいたします。

 

 

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
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