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良い人材を採用する具体策

Q:自社に合った良い人材を集めるにはどうしたらいいの?
良い人材を採用したいと考えておりますが、

最近景気が上向き、
求人を出しても応募すらほとんどなく、
面接にすら辿り着けない状態です。

できれば多くの応募者の中から
自社に合った人材を採用したいと
思っているがどうすればいいでしょうか?

数千社のコンサルティング実績を持つ
人事労務専門コンサルタントが回答します。

 

A:良い人材を採用するための10のポイントをお伝えします。

一般的に企業が求める人材の多くは、
50歳以下の労働者のようです。

若い労働者はIT技術を駆使し、
タウンワーク、とらばーゆ、リクナビ、フロムエー、
ユメックスなど、ハローワーク以外の媒体を
有効活用しながら就職の機会をうかがっています。

特に積極性があり、能動的に活動される求職者の方は
ハローワーク経由ではなかなか採用できないようです。

我々の経験から申し上げますと、
求人しても人が来ないと嘆いておられる経営者さんの会社ほど、
ホームページにほとんど創意工夫が見られず、
会社の事業案内が中心であって、
求職者目線でのアピールが不足しております。

求職者は気になった会社のHPを確認し、
そこで面接を受けるかどうかを意思決定します。

ほとんどの会社はその時点でフィルターに
かかっていることを肝に銘じて、
改善をしていただきたいと思います。

要は良い会社には良い人材が集まってくるのです。

今実現できていなくても結構ですので、
まずは「良い会社宣言!」を実施してください。

その気持ちで経営に取り組まれることで、
実態は後から伴ってきます。

<良い人材を採用するための10のポイント>

1.社長の人柄を前面に出す。
(満面の笑みで最高の写真をHPに掲載する)

2.社風作りに真剣に取組み、
HP上に社員の働く姿、
職場の雰囲気が分かるようにする。

また社員の声やお客様の声を積極的に収集し、記載する。
ビジュアル化によりイメージをし易くする。

3.会社の組織図を作成し、
現在と5~10年後の目指す組織の姿を明確にする。

4.2ちゃんねる等ネット上での悪評が立っていないか確認する。
あれば直ちに消去する。(別途ご相談ください。)

5.経営計画の作成により、「経営理念」「経営ビジョン」
を明確にする。抜粋版をHPに掲載する。

6.社内整備を行い、就業規則、人事制度、社員教育制度、
ジョブローテーション、福利厚生、レクリエーションなど
社内イベントを確立し、PRする。

7.自社のブランド価値を確立し、PRする。
USP(ユニーク・セールス・プロポジション:独自の売り)を明確にする。

8.モデル賃金を作成し、在籍社員を納得させると同時に、
平均的なモデルをHP上に記載することも検討する。

9.会社の成長力や長期に(100年)
継続・発展を目指す企業であることを宣言する。

10.社員の達成感ややりがいを明確にし、PRする。

ハローワークを活用する際は、
求人票の特記事項にHPアドレスや求める社員像などを
具体的に明記し、自社HPにアクセスさせる努力が必要です。

「ここで働きたい!」、そう思わせることが出来れば
第一関門はクリアです。

次は定着させることです。
定着につきましてはまた別の機会にレポートさせていただきます。

 

人材採用で経歴詐称を見抜くポイント

先日、採用した社員のうち二人が
経歴詐称をしている事が発覚しました。

一人は、過去に夜の飲食店で勤務していた経歴を申告せずに
隠していました。

もう一人は、こちらが求めていた技術を
持っていると申告していましたが、
実は求めていたレベルには遠く及ばないレベルでした。

これら二人を経歴詐称で解雇出来ますか?

そもそもこの様な経歴詐称を
未然に防ぐにはどうすれば良いでしょうか?

 

A:経歴詐称でも解雇出来る場合と出来ない場合があります。

社員を採用する際に、多くの会社では
履歴書や職務経歴書の提出をさせた上で、
面接時に内容を確認していると思います。

しかし内容を偽って記載していたために
事実と異なる場合もあります。

このように経歴を偽って入社した事が発覚した場合には、
就業規則上の懲戒事由に該当するために
懲戒解雇に出来ると思われている方が多いのですが、
実際には解雇出来るケースと解雇出来ないケースがあります。

具体的に解雇出来るケースとしては、
技術職等で特定の技能や経験を持った社員として
募集し雇用したにも関わらず、
特定の技能や経験を持っていなかったために、
業務に甚大な支障を来すような場合には、
一般的には解雇出来るとされています。

例えば、特定の技術を持ったプログラマーを
募集したにも関わらず、
経歴詐称をして技術を持たない人を
雇用してしまった様なケースです。

これに対して解雇出来ないケースとしては、
経歴詐称が業務に支障を来すようなものでなければ
解雇が出来ない(認められない)とされています。

例えば、過去の勤務経験を職務経歴書に記載をしなかった様なケースです。

ご質問者の場合、最初の夜の飲食店での
勤務経歴を職務経歴書に記載していなかった社員については、
解雇は難しいと思われます。

逆に技術について「持っている」と
嘘の申告をした社員については、
解雇出来る可能性はありますが、
実際に解雇する場合には就業規則上の解雇事由に
該当するという規定があることが前提条件になります。

その上で一定の手順を踏めば解雇出来る可能性はあるでしょう。

この様な経歴詐称は、
職務経歴書や面接では見抜けない事もありますので、
各種対策を講じておく必要があります。

まずは就業規則上に必ず、
経歴詐称は懲戒解雇に該当するという内容を
入れておく必要があります。

次に採用面接においては、
募集する職務に対して知識と経験がある事が
確認出来る質問項目を用意しておきて、
質問を行いその内容を記録しておく必要があります。

実際に、専門的な内容については、
知識と経験があれば回答出来るはずであり、
その質問に回答が出来なければ、
相応しい人材ではないと判断が出来る事で
経歴詐称による入社を未然に防ぐ事が出来ます。

最後に最近では、採用面接に応募してきた時点で、
応募してきた人について検索をして、
ブログやSNSをチェックするという企業も増えてきました。

万が一、過去に犯罪歴がある場合には名前で検索すれば
見つける事が可能ですし、
ブログやSNSをチェックすれば
どの様な主義や主張をしているのか?

どういった人物なのか?

を事前に把握する事が可能になります。

入社後のトラブルを減らすためには、
経歴詐称を面接で防ぐのと同時に、
インターネットで検索をしてブログやSNSを
チェックしておく事をオススメいたします。

採用時の身元保証人は必要か?

4月に入社予定の社員が数名います。

いままでは「身元保証人」を取ってきましたが、
この制度自体、古い制度で必要なものかどうか
検討をしています。

社員に損害賠償を求める様なケースも
ほぼ考えられないので身元保証制度を
廃止しようかと思いますが、

いかがでしょうか?

 

A:近年では違う役割が出てきていますので、身元保証人は取っておくことをオススメします。

春の時期になると採用に関する質問や問題が発生する事が多くなります。新規に社員を採用する場合に「身元保証人」を立てて身元保証書を取っている会社も多いと思います。この「身元保証人」と「身元保証書」は会社において自由に設定が出来ます。

そもそも「身元保証」には、

・社員が会社に損害を与えた場合には、その損害を金銭で賠償する。

・社員として適性であることを保証する。

という2つの側面があります。

ですので、金銭賠償の側面から考えますと、身元保証人となる人物に対して有事に支払能力がある人物であることが必要要件となります。

人物保証については、保証人から当事者に対して注意を促したり、再発を防止する役割を担っていましたが、近年においては精神疾患等の対応において重要な役割を担う事になります。精神疾患の場合に、当事者と両親等に対して保証人が話し合う等の対応を依頼する事も想定しておく必要がありますが、両親等との話し合いについては単独では困難なケースもあるので複数の身元保証人を確保しておくことも検討しておく必要があります。

以上を踏まえまして身元保証人については、就業規則などに詳細な条件を明記しておくことが非常に重要となります。具体的な条件としては、「経済的に独立した者」であることと「父母兄弟又は近親者など会社が適当と認める2名」とするなどが考えられます。

なお身元保証契約については、有効期間は最長5年とされており、有効期間を定めなければ原則として3年とされています。さらに身元保証契約については自動更新が法律上認められていないので、契約上に「契約満了後に自動更新をする」と定めていても無効になりますので注意が必要です。もし身元保証契約を延長したい場合には再度、身元保証書を提出させる必要があります。

身元保証制度は、以前は社員が起こした不祥事の損害賠償を社員と保証人に行うために活用されてきましたが、最近では前述の通り、精神疾患を発症した社員の対応に身元保証人に協力してもらうケースが目立つようになってきました。

時代の流れと共に、身元保証人の役割は変わってきましたが、社員を採用する際に重要な要素の1つであることには変わりはありませんので、これから採用される社員に対して身元保証人をしっかりと立てさせることと、就業規則上にきちんと明記することの重要性を今一度、ご確認下さい。

 

求人票の条件を変更したいのですが・・・

Q:当社では人材採用のために
ハローワークに求人票を出しています。

ところが応募はそれなりにあるのですが、
なかなか正社員として雇用したいと
思える人材が来ません。

有期雇用の契約社員なら・・・

という人材は来るので、求人票の条件を変えて
採用したいと思いますが何か問題はありますか?

 

A.求人票から採用条件を変更するのは相当ハードルが高いです。

ハローワーク等に出す求人票は、
仕事を求めている人が見て、
その労働条件で判断をして応募をしてくるので非常に重要です。

なぜなら求人票に記載されている労働条件が、
雇用契約の内容となる前提で、
雇用契約締結の申し込みを行うからです。

もし、この条件と異なる労働条件で
雇用契約を締結するのであれば、
変更について詳細な説明があり、
求職者が変更について合意し、
はじめて「新たな」契約として締結することとなるのです。

ただ実際には、「正社員での採用は難しいので
1年間の契約社員で採用したい」

とのことで、その変更についての説明があいまいで、
後々トラブルが発生することとなる場合があります。

過去の裁判例でも、ハローワークの求人票と
実際の契約書の内容が異なるといって
労働者側が訴えた裁判で、事業者側が負けた事例もあります。

これについてはまず、
基本的に「求人票の内容が労働条件になる」
ということが大前提です。

もし、雇用条件を変更するのであれば、
「同意が必要」となります。

しかし、この「同意」のハードルがかなり高いのです。

雇用条件を変更し、その同意を求めるのであれば、
「自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる
合理的な理由が客観的に存在する」
と認められないからです。

実際には労働条件の変更にはリスクが伴います。

しかし、多くの会社で
「労働条件に変更に合意があれば、即有効」
と考えている場合が多いです。

例えば、制度が複雑な場合や不利益の程度が大きい場合には
会社の十分な説明が最低条件でしょう。

十分な説明を行い、それを記録に残し、
本人達に条件変更等の考慮期間を与えることで
初めて有効となる可能性が大きくなるのです。

単に「合意」「同意」の一筆があるから、
条件変更は「完璧に有効」とはなりません。

求人票と異なる条件で雇用契約を結ぶ場合は、
採用前にきちんと変更箇所についての説明を行い、
変更についての合意をして下さい。

そして、その状況を記録することをおすすめします。

入社直後のトラブルを回避するためにも、
会社として防衛策をめぐらす必要がありますので
くれぐれもご注意ください。

 

人材不足を解消する具体策

Q:当社では、なかなか優秀な人材が集まらないために
契約社員・派遣社員・パート社員など
あらゆる雇用形態を用意して
間口を広げています。

特にパート社員については、
高学歴や大手企業の勤務経験がある
優秀なスタッフもいるのですが、

年収の壁があり、
なかなか思う様に働いてもらえないのが現状です。

人材不足を解消するために何か良い方法はありませんか??

 

A.パート社員向けの退職金制度導入を検討してみてください。

経営者の皆様から頂くご相談の中で
圧倒的に多いのが「人事労務」に関するテーマです。

具体的には、採用・育成・処遇などの「人事労務」
に関する内容ですが、
実際に苦労されている経営者は多いのではないでしょうか?

その中でもパート社員に対する対応は少し厄介な問題が多く、
頭を悩ませておられる方が多くおられます。

今回はそのパート職員の処遇に対する具体策をご紹介します。

雇用をしたパート社員が優秀で
一生懸命に勤務してくれていると、
経営者としてはその功労に少しでも
報いてあげたいと思われる方は多くおられます。

ですがその功労に報いるために時給を上げると
年収の壁が発生します。

パート社員側には年収「103万円」・「130万円」以内に
納めたいというニーズがいまだに根強く、
有能で貢献度合いが高いからといって
時給単価を引き上げると年間で勤務出来る時間が
短くなるというジレンマが発生します。

例えば時給1,000円のパート社員が有能なので、
時給を100円引上げる事でその功労に報いたいと考えたとします。

時給1,000円ですと年収103万円以内にする場合は、
1,030時間以内の勤務であれば可能ですが、
時給1,100円になりますと936時間となり
94時間も短くなってしまいます。

1日5時間勤務をするパート社員であれば、
94時間は18.8日分に相当しますから、
経営者側から見ればかなりの戦力ダウンとなってしまいます。

ただでさえ採用難の現在においては、
普通にスタッフを採用する事ですら困難な状況で、
さらにその優秀なパート社員の代替スタッフを
確保することは現状ではかなり困難です。

そこで優秀なパート社員へ報いる方法として
活用出来るのが、パート社員の退職金制度です。

パート社員の職務規定を変更し、
退職金制度を導入して希望者は
退職金制度がある規定に移行をさせます。

さきほどの例では、
時給を100円あげると18.8日分の
労働時間減少につながっていましたが、
功労として時給アップをするのではなく、
この功労分をポイント制の退職金として積立をしておきます。

具体的には、時給を100円上げるのではなく、
1時間100円を将来受け取れる退職金として積立をしておき、
退職時に加算分を支給する方法です。

この方法であれば、
1年間の勤務時間を減らすことなく、
年間の勤務時間が1040時間ですと
1年間の積立額は104,000円となり、
5年間で52万円の積立が可能になります。

この積立額を退職時に支給をすることで
功労に報いることが可能になります。

雇用する側から見れば、
パート社員の功労にきちんと報いることが出来ますし、
将来的にこのパート社員が問題を起こして
退職する場合には、退職金を支給しない旨を
規定上に盛り込んでおけば、
退職金を払わずにすることも可能ですのでメリットがあります。

雇用されるスタッフ側から見れば、
確実に自分が貰えるお金が増えることになりますし、
受け取る退職金は退職所得として計算ができますので、
所得税の軽減メリットも受けられます。

逆にデメリットとしては、
雇用主側はこの退職金ポイントを確実に管理しておく手間と、
退職金積立を確実に行っておく手間が発生します。

雇用されるパート社員側は何か問題が起きて
退職をしなければならない場合には、
支給されない可能性はありますが、
真面目に勤務をしていれば問題はありません。

特に注意しなければならないのが、
退職金積立を行う際の手段です。

多くの法人で導入されている
「中小企業退職金制度(中退共)」は、
法人・個人事業ともに掛金の全額を
経費に参入できるメリットがあります。

ただし積立された金額は、
パート社員に全額が退職時に支給されてしまいます。

これは、例え問題を起こして
解雇したパート社員に対しても
支給されるという大きなデメリットには注意が必要です。

ただパート社員の中には、
お子さんの教育資金などで「すぐに積立分が欲しい」
というスタッフがいる場合もあります。

この様な要望に対して、
パート社員は1年更新の契約になっていますから、
更新時には契約を更新せずに退職扱として退職金を支給し、
再雇用をすることで対応が可能です。

将来的には、全法人を対象にパート社員に対する
社会保険加入の義務化が想定される中、
パート社員への退職金制度は人材不足を
カバーできる可能性を秘めた具体策ですので、
ご興味のある方は是非ご検討ください。

なお導入に関するご相談は弊社でも承りますので、
お気軽にご相談ください。

 

2014/9/8(Vol.38)、2015/11/19(Vol.150)、2016年3月7日(Vol.175)、2018/3/12(Vol.268)、2018/6/18(Vol.281)