固定資産税の画像

固定資産税のチェック

Q:先日、とある市で27年間も固定資産税を
取りすぎていて、市も全然気づかなかったことがありました。

私の家の固定資産税が適正に課税されているか
チェックしたいのですが、どうすればわかりますか?

 

A:固定資産税等は、土地、家屋、
償却資産に対して各市区町村が課税する地方税です。

固定資産税等には、固定資産税と都市計画税があります。
都市計画税は市街化区域内にある不動産に対して課税されます。
税額は、固定資産税は固定資産課税標準額の1.4%、
都市計画税は固定資産課税標準額の0.3%です。

◆土地の固定資産評価額と課税標準額の求め方

各市町村で固定資産税路線価
(各自治体のホームページ等で閲覧できます)
が決められています。

その路線価(㎡単価)に面積を乗じたものに、
画地補正したものが、固定資産評価額になります。

画地補正とは、土地の地形、地勢、道路間口の広さ、
道路付け、道路の種類や幅員等により、
評価額が加減されることです。

計算された評価額が原則その土地の税標準額になります。

住宅の敷地になっている土地には、
特例によりその面積により、
課税標準額が評価額の3分の1や6分の1になります。
先の新座市の過徴収になった事件はこの特例を見逃していたことによります。

(本件は改めて詳しく説明します)

◆自分の土地のチェック

・評価額は固定資産税路線価に土地面積を乗じます。
しかし各自治体では、土地面積は登記記録(登記簿)
による情報しかありません。

土地を実測して登記記録(登記簿)より狭い場合、
その書面等を提示すれば
実際の面積を乗じたものに訂正してくれます。

・自分の土地の前の道路が、
狭くて建替えた時にセットバックして
道路負担をした場合や、
角地で角部分を三角形状に「隅切り」して
道路負担した場合なども、
道路部分は非課税になる場合があります。

・一見、道路が表と裏や角地で2方向にある場合でも、
実はそのうちの1つの道路は、私道で、
全く利用できないような場合、
2方道路として高く評価されている場合があります。

道路付けが1方向のみであることを申し出れば、
適正な評価にもどされる可能性があります。

・最近、道路が拡幅されて
自治体に土地の一部が買収された場合等、
その買収部分が、道路として舗装され
綺麗になっていない場合、
固定資産税課では、広い道路として評価しますが、
建築基準法上の道路と認められず、
実務上無道路地として、建築許可が下りないケースがあります。

この場合も、各自治体の建築指導課等で調査し、
建築基準法上の道路でないことが確認されれば、
適正な評価にもどされる可能性があります。

日頃から、自分が所有する土地の特性や
地域での約束事等に注意して、チェックしてみましょう。

 

 

固定資産税はどうやって決まる?

Q:建物の固定資産税はどのようにして決まるのですか。

また、新築住宅の税額の減額や住宅地の課税の特例とは
どのようなものですか

 

A:建物の固定資産税の課税のもとになる固定資産評価額は、
建物の構造(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等)、
用途(住宅、事務所、店舗、工場等)、建築年等を基礎に、
その年その年での再建築した場合の建築費用を複雑に計算して決められます(再建築価格)。

概ね実際の建築費用の6割から8割程度です。
当然新築されてから償却期間を経ますので、
年々評価額は下がることが普通ですが、
物価上昇時には年数経過して建物が古くなっても
評価額が上がったりします。

<建物の固定資産税のチェック>

・ 建物の固定資産評価額の算定は非常に複雑です。
担当者の計算ミス、構造や用途の間違いなどもよくあることです。

実際にかかった建築費用より高かったり、
あまり違わないときは、一度、自治体の担当課を訪れ、
聞いてみてください。

建築時の契約書や見積書を持参して提示すれば、
評価額を低く抑えることにつながる場合もよくあります。

・ 固定資産税は毎年1月1日現在の
所有者に対して課税されるものです。

建物の新築する場合、
1月1日現在建築中であれば、当然課税されません。

12月中に建物の竣工させる必要が特になければ、
年明けに完成させれば、1年間固定資産税はかかりません。

<新築住宅の税額の減額>

・ 新築住宅(戸建て住宅、分譲マンション、賃貸マンション等)で、
居住用部分の床面積が一定面積である場合、
新たに固定資産税が課される年度から
3年間分や5年間分にわたって、
最大2分の1の固定資産税が減額されるというものです。

この特例の対象となる住宅には、アパートを建てた場合や、
別荘などのいわゆるセカンドハウスも含まれます。

<住宅用地の課税標準額の減額の特例>

・ 住宅用地(土地)で200㎡以下の部分の
課税標準額は評価額の6分の1とする。

200㎡を超える部分の課税標準額は
評価額の3分の1とするというものです。

都市計画税についても、
同条件で3分の1と3分の2とするというものです。

・ この住宅用地の200㎡とは「一戸につき」ですから、
アパートを建てた場合には、
その戸数次第でどんな広い土地でも
全体の課税標準を6分の1とすることが可能になるわけです。

・ 店舗や事務所と住宅の併用住宅の場合でも、
住宅部分について適用されますから、チェックしてください。

11月10日号の2回にわたり、
固定資産税のチェックについて書いてきましたが、
税法については毎年変わるものもあり、

また、ここでの記載以外にも減額等されるものもあります。

実際の適用される場合の基準や税額等については、
専門家におたずねください。

毎年春に届く、固定資産税の納付書の課税明細欄に
一度目を通してみましょう。

評価額、課税標準額、固定資産税額、
都市計画税額などをよく見直してください。

あなたの資産を守るのは、あなたご自身です。

不動産に関するご相談につきましては、
弊社提携の専門家をご紹介いたします。

 

固定資産税を払い過ぎている?

Q:先日、ある人から固定資産税の
還付を受けたという話を聞きました。

詳しく話を聞くと、
市役所が評価額を間違えていた
とのことでした。

こんな事が本当にあるのでしょうか?

もし払い過ぎていた場合、
何年分の固定資産税が
戻ってくるのでしょうか?

教えてください。

A.固定資産税の誤りは多発しています。

固定資産税の誤りはかなり多く、
その原因は「評価額の誤り」と
「適用出来る特例が適用されていない」の
2つと言われています。

過去、横浜市において固定資産税の評価額に誤りがあり、
12年間に渡って約7億円の「とり過ぎ」
があったことが新聞等で報道され、
加算金を含めて約8.8億円を納税者に変換をしたことがありました。

(このケースでは12年間以前は資料がない
との理由で返還の対象にはなっていません)

このような固定資産税の「とり過ぎ」は全国で起きています。

総務省が行なった過去の調査によりますと、
全市町村の97%で固定資産税の増額・減額等の
修正があったと発表されています。

ですので、まずは固定資産税が適切な評価に基づいて
請求されているのかどうかを確認する必要があります。

もし仮に、固定資産税の「とり過ぎ」があった場合、
何年分までが返還の対象になるのでしょうか?

基本的には「5年」とされており、
これを過ぎた分は時効になります。

ただし、市町村側に「重大な錯誤」があった場合には、
5年間に限られません。

現に冒頭でご紹介した横浜市の例であれば、
12年間分の固定資産税が納税者へ返還されています。
この期間については、市町村によって対応に違いがあるのも事実です。

実際には、国家賠償法による
「20年間」の返還を認めた最高裁判決もあります。

この判決では「職務上通常尽くすべき注意義務を怠った」
という記載があり、固定資産税の取り過ぎが
どのような経緯で起きたのか?
という事実関係も重要なポイントとなります。

まずは、適正な固定資産税額かどうか?
の確認を行い、仮に払い過ぎがあった場合には、
どこまで遡って返還されるのか?
という市町村側の対応を踏まえて、
不服がある場合には弁護士に相談をして裁判で争うことになるかも知れません。

いずれにせよ、固定資産税の「とり過ぎ」は
全国で起こっていますので、
まずは法人・個人が所有している不動産について
確認をして見てください。
役所だからと言って全てがただしい訳ではありませんので・・・・

※この記事は過去にメルマガで配信した内容です。
法改正等により、現状とは異なっている部分がある可能性がありますことをご了承ください。

2014/11/10(Vol.53)、2014/12/4(Vol.59)、2018/5/28(Vol.278)